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2006/02/04

島根県芸術文化センター

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 写真は私の郷里にできた「島根県芸術文化センター」です。帰省中の10月にちょうど開館となったので行って来ました。設計は内藤廣さん。雑誌「新建築」の表紙にもなった建築なのでご存知の方もおられることと思います。

 屋根だけでなく外壁にも特産の石州瓦が使われていて、遠くから見ると圧倒的な迫力を感じますが、近くにいくと築山の効果と玄関付近の高さが押さえられているために落ち着いた印象を与えます。内部は水を張ることができる中庭を中心にホールや美術館が配置され、入場者は中庭に沿った回廊を歩いて各施設に入ります。鉄筋コンクリート造ですが、型枠に杉板を使っているため木目が残り柔らかい印象。また仕上材にも杉板が効果的に使われていました。奇をてらったデザインではなく、しかし易きに流れることもない(実際、施工も容易でなかったと思う)、静かで力強い建築でした。

 郷里に何があると聞かれて思いつくもの~瓦屋根、針葉樹の多い山、きれいな川や海~が全てここにあると思いました。しかもこれまでになかった建築と言う形で、何もない(内藤氏は「眠っている」と表現した)山陰の小都市に突如として現れたのです。このセンターを中心に、文化の「波紋」がどのように広がるのか非常に興味深いところです。

 このような大規模建築ができると賛否両論かまびすしく、「老人ホームを作ったほうがよかった」という人もいます。しかし私は街の規模に比べて確かに大がかりな建築と認めたうえで、それでも価値あるプロジェクトだと思うのです。特に若い人にとって、ふらりと立ち寄れ芸術に親しむ場ができたことは大きいと思います。しかもその「場」が、上質の空間となっている…郷里にできた初めての豊かで刺激的な「場」です。

 地元の人にはこの空間をとことん、使い倒して欲しいと思います。ちょっとやそっとではびくともしない建築だと思いますし、そのように内藤さんも設計されたに違いありません。

 この建築が30年前にできていたら、私の人生も変わったかもしれないなぁ…そんな建築でした。

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