林芙美子記念館
3月27日には、作家の林芙美子さんが生前住んでおられた家(1941年:山口文象設計)にも行ってきました。現在は「林芙美子記念館」として一般に公開されています。
入口には「家をつくるにあたって」という文があり、それによると、
・家を建てるについての参考書を二百冊近く読み、材木や、河原や、大工についての知識を得た。
・東西南北風の吹き抜ける家というのがこの家に対する最も重要な信念であった。
・客間には金をかけないことと、茶の間と風呂と厠と台所には十二分に金をかけることを考えた。
設計者にとっては、知識が豊富で非常に厳しい建て主でありながら大事にしたいことが明確であり、やりがいのある仕事であることがうかがえます。
そして今回の見学で感じたのは建築と樹木は切っても切れない関係があるということです。ここに来る前に「徳川ヴィレッジ」あたりも歩いてきましたが、低層の住宅の間に桜などの樹木が大事にされていて、非常に落ち着いた印象を与えます。
近年は郊外や山間の住宅でも都市住宅のように「敷地にめいっぱい建て、申し訳程度にコニファーなど植えている」新築住宅が増えてきましたが、すごく疑問に思います。このまま行けば、住宅地は日本中どこに行っても同じ風景になってしまう(しかも美しくない)…。
印象に残った場所は…この中庭。この家は戦時中の建坪制限により、二棟の建物で構成されており、後で連絡部分をつくってつないでいます。中庭は二棟の建物の間にあたります。
二間という幅、建物の高さ、軒の高さと軒やけらばの出、植えられた樹木…まだ自分の中では消化できていませんが、心地よさのヒントがありそうです。
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