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2009/10/22

飯能(その1)

 10月20日、埼玉県木づかいコーディネーター養成講座の一環として、埼玉県飯能市での実地研修に行ってきました。
 
 まずは西川林業地の見学。
 大変手入れの行き届いた、美しい杉、檜の林です。
Blogdsc02050  
 「西川」とは、荒川の西の方、今で言う飯能、越生、日高、毛呂山地域では江戸時代から品質の良い木材が供給されたことから、この地域の材を「西川材」と呼んでいました。いわゆるブランド材です。そこから逆にこの地域を西川と呼ぶようにもなった…ということです。
 
 戦前は杉・檜の林は全体の5割、残りは薪炭林(しんたんりん→文字通り、伐採して薪や炭にするための林)でしたが、戦後は需要の変化により8割が杉・檜の林となっています。枝打ちを施し、節の少ない優良材を出荷しています。
 
 この林業地の特徴は、全体の規模が小さいだけでなく(約2万㎡)、個人の所有規模も小さい(数ヘクタール)ことです。そのため、大きな出費に備えて一部の木を切らずに残し、大径木として高く売る工夫をしていました。これが立て木です
Blogdsc02052  立て木は主に神社仏閣の建築に使われます。

 平成に入ってから、杉・檜の木材価格は驚くほど下がってしまいました。平成元年の半値はおろか、3分の1近くにまで!!
 
 埼玉県は供給地でもありますが、大需要地でもあるんです。
 西川では県内需要の20%くらいしか満たせない。でも価格はこんなに下がっている。ここに林業の問題の深刻さがうかがえると思います。
 
 また林業の特殊性として、投資を回収するのが数十年後、あるいは百数十年後ということです。今植えた木は、子供や孫の世代になってようやく売れるのです
 どういう樹種、どんな品種を植えればいいのか…手間はどこまでかけられるのか…末端の消費者の意識が変化していく中で決断しなければならないわけです。
 
 美しい林の中で、厳しい現実がありました
 
 でもきっと、埼玉ならではの打開策があるような気がしています。

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